機械に弱い私が、タイでiPhoneを使えるようになるまで(後編)【タイでSIMフリー携帯を使う】

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海外渡航先のタイにおいて、普段使いのiPhoneが使用可能となるかどうか。アップルのエキスパートを名乗るスタッフも登場し、事案はいよいよ、佳境を迎える。

アップル社、エキスパート女史のお手並み拝見

サポートに電話したところ、担当したのが若手エキスパート女史であった。さすがにアップルだけあって、インターネット開通センターによくいるアルバイト感まるだしのオペレーターとは異なり、電話対応がトレーニングされているようでもあった。

と、ここまでは良かった。ここから先が大問題であったのだ。

私の質問の趣旨である、「タイでSIMカードを差し替えてiPhoneを使いたい」ということを述べ、それに際して「アップルのサイトではiPhoneを全消去するように指示してあるのだが、何のために必要なのか?」旨を尋ねてみた。

ところが、ここのエキスパート女史も、なかなか要領を得ないのである。そればかりか、私のメールアドレスに、本件に係る参考ページのURLを送付するというので送ってもらったところ、なんと驚くべきページのURLが送付されてきたのであった。

エキスパート女史からの頓珍漢な案内に、思わず我が目を疑う

なんと驚くべきことに、そこに張り付けてあったのは、まさに私が疑問を生じた問題ページのアドレスであったのだ。

「この画面の説明文が腑に落ちないからどういうことか教えて!」と質問したところ、「それはこういうことヨ」とその説明文で答えてきた訳である。

??

まさかの展開に私も一瞬、頭が混乱してしまった。

要するに、このエキスパート女史は論点の把握がうまくできておらず、単にマニュアルどおりの回答 -海外でSIMカードを差し替える場合の質問なんだから、該当URLをコピペして教えてあげればよい― に終始したため、かような対応になったものと推認できた。しっかりしてよ、エキスパート女史。

お次に現れたのがエキスパート氏であったが、ここでも問題を解決してはもらえなかった

「タイでSIMカードを差し替えてiPhoneを使いたい。現地の空港に着いてSIMカードを差し替えてみて使えませんでしたでは手遅れになるため、日本で万全の準備を済ませて出発する」という問題が解決していないため、後日、改めてサポートに問い合わせた。これまでの経緯を踏まえ、対応してくれたのが中堅どころと思われるエキスパート氏であった。

氏の説明をかいつまんで言うと次のようなものであった。

「現地のSIMカードは海のものとも山のものとも分からぬものであり、したがって、iPhoneに適合するのかも分からない。であるから、万一のためにバックアップをとり、全消去した状態にしてSIMカードを受け入れるのだ」

なるほど、一理ありそうだ。ただ、それはそれで分からなくもないのであるが、この作業がマストなのか、それとも行ったほうがベターという程度のものなのかという点については、明確な回答がもらえない。

そればかりか、このエキスパート氏も、「海外でSIMカードを差し替えて使う人はレアケースで聞いたことがない」とのこと。これだけグローバル化が進んでいるのに本当にそうなのか、極めて説得力に欠ける回答であった。

そんなこんなで、結局、このエキスパート氏からも合点のいく話を聞くことができなかったのであった。

やむを得ず採った作戦、それは出たとこ勝負であった

「普段使用しているiPhoneをタイでも同様に使用できるようにするため、日本において準備すべきこと」を完全解決できぬまま、出発の日を迎えた。

ここまで私が行ったことは、通信事業者でSIMロックを解除したことと、iPhoneのバックアップをとったことだけである。全消去は行わなかった。

空港でモバイルルーターをレンタルしなかったので、仮にタイに到着してiPhoneが使えなかったら、現地のフリーWi-Fiを利用するしかない。ところがフリーWi-Fiは限られた場所でしか利用できないため、極めて不便である。やむを得ないが、こと、ここに及んでは、現実を受け入れるしかなかった。

スワンナプーム空港に到着し、TRUE社のSIMカードを購入した。果たして電波は繋がるのか?

到着ゲートを出ると、いくつかのタイ通信事業者のブースが店を構えている。日本におけるドコモ、au、ソフトバンクと同様に、タイでも、AIS、TRUE、DTACという3社の通信事業者が存在している。サービスも似たり寄ったりなので、どこの通信事業者のSIMカードを選んでも大差はない。私は、たまたまカウンターが空いていたTRUE社に決めた。

今回の滞在は6日間であったから、7日間用のツーリストSIMカードを購入した。容量は、1.5ギガで、料金は299バーツ(約900円)。

そのとき、「タイでの買い物は交渉次第だぜ」とばかり、隣のインド人っぽい旅行者が「ディスカウントしてくれないのか」と必死に値切っていた。だが、ここはカオサンの露店ではない。カウンター女性の失笑を買っただけであった。

さて、カードを購入すれば、あとはカウンターのタイっ子が、手際よく交換作業をしてくれる。日本からのSIMカードは、この購入したばかりのパッケージにセロテープで張り付けてくれるので、紛失しないように気を付けた。

カードの差し替えも終わり、電源を入れた。このとき、iPhoneを初めて購入したときのような操作(アクティベーションというらしい)とアップルIDを入力しろ、と指示されたのだが、予めパスワードを憶えていたので慌てずに済んだ。

なお、タイのSIMカードを差し込んだからといっても画面表示がタイ語になるわけでなく、日本語表記で操作できた。出発前は、もしやタイ語になるのでは?と心配であったが、杞憂に終わった。

やった!タイで電波が繋がったゾウ、iPhoneが使えるゾウ

電源投入の後、画面左上に電波を受信していることを示す

「●●●●● true 4G 」

の表示が現れた。約6時間前に日本を旅経った時の、そのままの状態でiPhoneを使用することができた。サファリを立ち上げ、ヤフージャパンに接続できたことを確認すると、ようやく、私の戦いが幕を閉じたのであった。

貴方のiPhoneをタイで使用するまでを完全ナビ

それでは、普段日本で使用しているiPhoneをタイでも使用し、さらに、帰国して元通りにするための方法を、おさらいしてみる。

【ステップ 1】
SIMフリー対応機種であることを確認し、通信事業者にロック解除を申請する。ただし、初めからロック解除が不要な機種は除く
【ステップ 2】
万一のため、バックアップをとっておく。ただし、必須の作業ではない
【ステップ 3】
タイに到着したら、旅行者用SIMカードを購入する。差し替え作業は、受付嬢におまかせでよい
【ステップ 4】
電源を入れ、画面表示に従ってiPhoneを操作する。その際、アップルIDが必要となる場合があるので、予めパスワードを控えておくのがよい
【ステップ 5】
やったぜ。日本と同様にiPhoneが使用可能
【ステップ 6】
帰国後、日本でのSIMカードに差し替える。一般的には到着してすぐに空港で差し替えるであろうが、この際、細い針のようなものが必要になるので注意。空港の関係ブースに貸してもらえないかと尋ねたら、「貸さない。売ってやる」とにべもなかったので、持参するのが吉

iPhoneをタイで使うための作業は、極めて単純だった

このように、日本で普段使いしているiPhoneをタイで使うための作業は、なんら難しいものではなかったのである。

しかしながら、アップル社のエキスパートを名乗るスタッフでさえ実例を知らない、というので、初めてこれを体験する機械音痴の私としては、本当にタイでiPhoneを使えるのかどうか、大変に不安であった。

が、私が実際に体験してみて、とても手軽にタイでiPhoneを使うことができることが判明した。

普段使いのiPhoneを日本同様にタイ国内で使えると、あれこれの情報収集や現在地の確認、LINEでの連絡など、非常に便利である。ただし、SIMカード交換中は、日本での携帯番号は電源オフ時と同じような状態になるので、その点はくれぐれも注意が必要である。家族等へ「旅行の間は電話が繋がらないよ」のアナウンスをお忘れなく。

こと海外でiPhoneを使うことの知識については、アップルのエキスパートよりも私が上であろう。闘いは終わり、軍配は私に上がったのだ。私も真っ青なアップルのTシャツを着る権利はあるだろう。

この格闘の記録が、機械を苦手にする先輩諸氏のお役に立てれば幸甚である。

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