円とバーツについて、いつどこで両替するのが妥当なのか? 私の結論

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海外旅行をするうえで、避けては通ることのできないお金の問題があります、それは両替の問題です。

巷では、バンコクのどこそこにある両替屋はレートが良い、悪いなどの情報が出回っております。しかしながら、果たしてそこで両替することが、本当にお得なのでしょうか? 

交換率はもちろんのこと、両替に赴く手間、時間、労力、といった各要素を総合考量して、初めて妥当な解答が導き出されるはずです。

そこで今回は、「いつどこで両替するのが妥当なのか?」について、私なりの結論を述べたいと思います。

円とバーツを両替できる場所としては、おおむね次のとおりである

私がザっと思いつくだけでも、次のとおり両替可能な場所がある。

(ア)日本国内にある銀行各店舗

(イ)日本国内の空港内にある銀行各窓口

(ウ)タイ国内の空港かつ制限区域「内」にある両替屋

(エ)タイ国内の空港かつ制限区域「外」にある両替屋

(オ)タイの街中にある両替屋

(カ)タニヤスピリットなどの両替取扱店

これらを踏まえて、以下検討する。

初めての海外のとき、最も損する方法で両替してしまった

右も左も分からぬ初めての海外を目前にして、私は成田空港のロビーにいた。あと半日もすれば、私は異国の地に降り立つのだ。その異国の地タイでは、当然ながら円を使用することが出来ず、したがって、バーツへと両替する必要がある。その心配事を早めにつぶし、一刻も安心したかった私は、空港内の銀行窓口で両替を行った。

空港内には、三菱東京UFJ銀行、みずほ銀行といったいくつかの窓口があったので、わざわざ各店舗をまわってレートの電光掲示板を確認し、最も良いレートの窓口で両替した。その時は、足を使って稼いだ気分になり、得意げでもあったのだが、とんだ思い違いをしていたのであった。

実際には、ここで両替すると最も損してしまうというのに、その事実に気付くまでには、しばしの期間を要したのであった。

「そうだったのか!」外国為替取引の考え方に気が付いた

私は小さい頃から算数が苦手であり、経済のことも相当に疎い。したがって、これまでいろんな場面で損をしていたことも多々あった。

そんな私でも、ある日外国為替取引について、ハッと気が付いた。こういう考え方をすれば分かりやすいのではないかとの気付きである。中学生の時に「円高ドル安、円安ドル高」を習って以来、激しく頭が混乱していたのだが、ほんの少し、頭が整理された。

(前提として、世界情勢、経済情勢等の変化を捨象して考える)

すなわち、まずそもそもの考え方として、私が持っている円とバーツを交換するというよりも、バーツという貨幣を円で購入するという考え方をすべきだ(だからbuyとかsellとか表示されているのだ、そんなの当然ダロとおっしゃる方、ごめんなさい)。

100バーツという貨幣を購入するのに、ある日ある銀行では代金300円で販売している。このとき、売主である日本の銀行の立場に立つと、日本の円はたくさん抱えているがバーツ貨幣はずっと少ない在庫しかない。そうすると、希少なバーツ貨幣を売ってくれと言ってくる客に対しては、シメシメとばかり、これを高めに値段設定して売るはずである。

一方、タイの銀行の立場に立って考えてみると、逆にバーツはたくさん抱えているが円の在庫は少ない。したがって、日本人が「バーツくださいな」と店頭に来た場合、円という希少貨幣を在庫豊富なバーツを売ることで得られるのだから、比較的多めに売ってやることが可能となる。

よって、300円出されたときには、110バーツを売ってやることができる。あるいは、300円で100バーツを購入できるのかと思っていたら、バーツの産地直売だから10バーツ分おまけしてくれるのだと。

原産地はどちらかという点に着目すると、同じ300円という出費でありながら、日本国内では100バーツ、タイ国内では110バーツを得られるから、日本国内で両替を行うことは、構造上、損してしまうということに気が付いたのであった。

たとえばガソリンを5,000円分給油する場合、日本のスタンドで給油するよりも、サウジアラビアのスタンドで給油する方が、ずっと多くのガソリンを得られるはずである。

⇒ルールその1 「両替は国内でするな、産地直売所で行え」

この写真は、ある日の国内空港におけるレートである。タイバーツ3.91とある。ということは、1タイバーツを購入するのに3.91円かかるのだから、

10,000円払うと、約2,557バーツが購入できる・・・・・(ア)

ことになる。後で比較するので、この数字をよく憶えておいて頂きたい。

次に待ち構える罠。空港の制限区域「内」にある両替屋も損するぞ

長時間のフライトを終えてタイの空港に降り立ち、ホッと一息つく旅行者たち。その心の隙を突いて、やつらは目立つ場所に陣取り、地蜘蛛のように獲物を待ち構えているのだ、そうイミグレーションに行くまでの通路、または入国審査を終えたすぐ先で、我々の両替意欲を静かに煽り立てている。

「はぁ、やっと着いた。タイのお金を持っていないのだし、早く両替しなくっちゃ」

という心理に陥るのはやむを得ないが、奴らはそこを狙っているので油断してはならない。結論から言えば、ここで両替しなくても、もっと良いレートの両替屋が制限区域「外」にいくらでもあるのだ。

制限区域「内」の両替屋のレートが悪い理由は簡単である。外の両替屋の存在と相場に無知な客が、黙っていても来てくれるからである。いま両替しておかなければと不安な気持ちを利用しているのである。球場内で買うビールやジュースが殿様商売で割高になっているように、ここでもレートを悪く設定してあるのだ。

なので、もう少しだけ両替を我慢すべし。この先には、まだマシな両替屋があるのだから。

⇒ルールその2 「替えるのかオイ! 待て待て待て、両替は制限区域のその先で」

一般人でも立ち入れる制限区域「外」の両替屋からは、レートが少しマシになる。ここでは最低限の両替だけを行おう

独占市場であれば、あこぎな値段設定でも商売を続けることができるが、これがオープン化されて競争の原理が働くと、然るべき価格へと落ち着くのであると、アダムスミスも言っていた(かもしれない)。

さて空港の制限区域「内」を抜けると、そこには旅行者の他、出迎え人やら訳の分からぬ者やら、一般人が多数行き来している。そのような中では、両替屋も多少は襟を正すと見え、バンコクの中心部に準じたレートを提供する店も出てくる。

ここまで両替を我慢してきたが、この先、タクシーに乗るにせよバスに乗るにせよ、バーツがないことには始まらないため、ここでようやく両替することにする。

ただし、一般人が往来する場所とはいえ、やはりここは空港である。プチぼったくりレートが提示されていることが容易に推認される。よって、最低限の円だけを両替することとし、まとまった額はバンコク中心部で行うこととする。

写真の例でいうと、

10,000円払うと、2,743バーツが購入できる・・・・・(エ)

ことになる。空港にいる時点では、街中のレートは不明である。さしあたり、ここでの数値をメモしておくことにする。

「じゃあさ、空港のどこで両替すればよいというのか?」

スワンナプーム空港でいうと、私の経験則上、地下のエアポートリンク乗り場改札手前にある両替屋がベターだと感じている。改札を正面にして歩く歩道を降りると、左側に2軒、両替屋がある。

画像左側に小さいオレンジ色が見える。そこが「スーパーリッチ」だ。この2軒を比較して、より有利なレートの店で必要最低限の両替を済ませるのである。

確か左側の店は、最低1万円からの両替と言われたことがあった(ただ、そう言いながらもちょっと待ったコールがかかり、五千円を両替してくれたと記憶しているので、これは店員の気分次第かもしれない)。

※2019年10月 追記

先に述べた辺りは、次のとおりショップの配置などが再編されていた。両替屋はたくさんあるので、好きな店を選ぶことができる。

オレンジ色の店舗はスーパーリッチに見えるがそうではなかった

スーパーリッチは、奥まったところに移動していた

コミッション0%を謳う両替屋

ハッピーリッチプラスという初めて聞く名前

⇒ルールその3 「両替の解禁は、制限区域を抜けてから。交通費、食事代の必要最低限だけ両替だ」

街中に着いた。では、高レートで有名なタニヤスピリットで両替すべきか

「バンコク中心部ではここが高レートの両替屋だ!」のような話題が出ると、必ず挙げられるのが、タニヤ通りにある酒屋の

タニヤスピリット

である。酒屋で両替を行うということで、初めはモグリの両替屋かといぶかしげに思ったが、どうやら正規の両替商であるようだ。

これがタニヤスピリット。BTSの駅を降り、タニヤ通りを入ってすぐのところにある

店頭には電光掲示板がない代わりに、手書きだかプリントアウトした用紙だかにその日の日本円交換レートが記され、レジに張り付けられている。なるほど確かに高レートのように思えるし、実際そうなのかもしれない。この他、BTSナナ駅を下車してすぐのところにある「VASU」も高いレートを誇ると有名である。

ただ、高いといっても、1万円を両替して100も200も多くバーツを得られる訳ではなく、スクンビットで両替するより、せいぜい50バーツ前後がお得であるというのが実際のところであろう。

私も長らく、両替するなら「タニヤスピリット」との固定観念があり、投宿先のスクンビットから電車に乗り、あるいはタクシーで、両替するため向かったものである。タニヤスピリットでバーツに両替すると、ウッシッシとなんだか儲けたような気分になっていた。

ところが、あるときハタと気付いたのだ、「なんか疲れるし面倒臭いな。費用対効果は適正なのだろうか?」と。ただ高レートという言葉に踊らされていた自分に気が付いたのであった。ほとんど毎回、私はスクンビット通りに宿をとる。なぜなら何をするにも、どこに行くにも便利であるためである。多くの日本人旅行者も、私と同じようにスクンビット地区に投宿するのではないだろうか。

たとえば5日間の旅程で訪タイし、アソークに宿をとり、1日1万円の合計5万円をお小遣いとして予算計上した場合で考えてみよう。

タニヤスピリットに行くためには、MRTのスクンビット駅からシーロム駅まで地下鉄を利用するのが最安で、往復約50バーツだ。だが、駅入り口から実際に電車に乗るまでには切符を買ったりして最低でも約10分の時間を要するし、乗車時間も約10分あるから、計20分だ。また、シーロム駅からタニヤスピリットまでは意外と距離があり、これまた約10分ほど歩かねばならない。そうすると、

スクンビット駅入り口からホームまで徒歩10分

シーロム駅まで乗車10分

タニヤスピリットまで徒歩10分

合計で、約30分

を要することになる。往復だと、ゆうに1時間は超過する。で、肝心のレートであるが、スクンビットの両替屋と比べて、どれくらいお得なのかは行ってみなければ分からないのでギャンブル性もある。

仮に1万円で50バーツお得であったとすると、50×5=250バーツがお得になるが、運賃が50バーツかかっているので、差し引き200バーツがお得になる。

1時間の労力(そこには約40分間の歩行が入っている)を払って得られるのが200バーツ(約600円)。これを高いとみるか、安いとみるか。

私は労力の方が高くつくと判断した。それだけの時間と労力は、両替に費やすよりも、他で活用したい。わざわざタイくんだりまで出かけてまで行うようなものではないと感じたのだ。

⇒ルールその4 「スクンビットで投宿する以上、わざわざタニヤスピリットで両替する必要はない。時間と労力は、他で有効活用しよう」

スクンビットにある両替屋の相場は、どれくらいの違いがあるのか

では、両替はスクンビットで行うとして、各店舗でどれくらいのバラツキがあるのかを比較してみる。まずは、アソークの両替屋である。

10,000円払うと、2,860バーツが購入できる・・・・・(オ)の1

次は、プロンポンの両替屋である。

10,000円払うと、2,858バーツが購入できる・・・・・(オ)の2

最後に、エカマイの両替屋である。

10,000円払うと、2,920バーツが購入できる・・・・・(オ)の3

この3つを比較すると、エカマイの両替屋が最も高レートであった。この両替屋は、ゲートウェイエカマイにある「スーパーリッチ」であり、店頭には

こんにちはショップ為替レート、日本最高

という中途半端な日本語が掲げられているが、まんざら看板に偽りなしである。店舗の奥まった場所でに隠れるようにして営業しているので見つけづらいが、ツルハドラッグを目標にするのがよい。

 
結局、何が言いたいのだ。早く結論を出せ

「ダラダラとくだらない御託を並べてないで、早く結論を出せ、結論を!」

そういったお叱りの声が聞こえてきそうであるが、30回近い訪タイで得た両替についての私の結論は、スクンビット地区に投宿するのが大前提であるが、

「投宿先がナナ駅に近ければVASU、エカマイ駅に近ければスーパーリッチ。ただし、時間と労力をかけることは極力避けたいので、無理してまでここで両替しない」(Ver2017.11)

というものである。大金を両替するならばともかく、たかだか数日間、たかだか数万円の両替をするために、過剰な時間と労力を費やすことだけは止めよう、との価値観がそこにある。

したがって、何かのついでにナナかエカマイの近くを通りかかったならば、当該両替屋でまとまった額を両替するが、そうでない以上は目先のバーツにこだわらず、臨機応変に両替しようとの結論に至ったのである。

おさらい。これまでのレートを比較してみる
 

10,000円払うと、2,557バーツが購入できる・・・(日本の空港)

10,000円払うと、2,743バーツが購入できる・・・(タイの空港制限区域「外」)

10,000円払うと、2,860バーツが購入できる・・・(アソーク)

10,000円払うと、2,858バーツが購入できる・・・(プロンポン)

10,000円払うと、2,920バーツが購入できる・・・(エカマイ)

最低額の日本の空港と最高額のエカマイとの差は、約360バーツであり、これだと中々に捨て置けない額である。タイ国内にあっても、空港とエカマイとの差は約180バーツであった。

⇒ルールその5 「街中での両替は、有名店の所在地をいくつか頭に入れておき、行動のルート上にあればそこで両替するが、過度にこだわることなく適宜両替する」

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