「欠航した!」「ケガをした、病気をした!」海外旅行で発生したトラブルに、クレジットカードの付帯保険は、本当に❝使える❞保険なのか? 実例をもとに検証します(後編)

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前回に引き続き、実例に基づいた「クレジットカード付帯保険の実力」を探っていきます。

アメックスは頼りにならない。それならセゾンプラチナはどうか?

まさかの受信拒否に正体不明の国際コレクトコールを自力で探せとのダブルパンチをアメックスに食らわされてしまったので、望みの綱はセゾンプラチナだけとなりました。

セゾンプラチナはアメックスとは異なり、カードの裏面に海外からの場合の窓口は記されてはおりません。私はセゾンのホームページを検索すると、海外からの電話を受け付ける、ある番号を発見しました。早速そこにコレクトコールしたところ、きちんと受信はしてもらえました。ただし、どうやら海外傷害保険を受け付ける部署ではなく、それは盗難や紛失のための部署であり、しかも対応したのが委託会社のスタッフに思えました。

したがって、なかなか要領を得なかったのですが、「バンコクに傷害保険の担当デスクがある」とのことで、そのタイ国内の電話番号を教えてもらうことができました。ここまで来れば、ゴールはもう少しです。そのバンコクのデスクに電話すると、日本人の担当者が私の疑問に答えてくれました。

「昨夜、ケガをしてしまったのだが、保険が適用されるためには、何か証明を要するのか?」

バンコクの保険担当者

「いいえ。お怪我をされてから180日以内に要した治療費用が対象になります」

ということで、私の懸念していた「バンコクでケガをした証明がないから保険金出さないよ」という事態にはならないということで一安心しました。結局、ケガをしてすぐに患部を石鹸で洗い流したことが奏功したのか、発病しませんでしたので、保険金を請求する必要もありませんでした。

セゾンカードには、旅行者が海外で遭遇するトラブルに対するバックアップ体制が整っていた

帰国後、改めてセゾンプラチナのホームページを参照し、デスクに「海外で遭遇したトラブルへのバックアップはどうなっているのか?」を尋ねてみたところ、次のとおりでした。まず、トラブル全般に対する相談に応じてくれる番号としては、次のものがあります。

24時間エマージェンシーライン「ケガ・病気以外のトラブルの場合の相談サービスです」
アジア・オセアニアの国々からは Collect 81-3-3865-2459(東京)
※Collect印ラインは、コレクトコールでもご利用いただけます。

海外から日本へ架けるコレクトコールですから、KDDIが利用できますね。これだと日本語だけで済むので、英語を使うというストレスなく電話が繋がりそうです。

この他、もう1つ「海外ホットライン(24時間・年中無休・日本語対応)」というものがあるようです。

001-800-656-348(滞在先がタイの場合。無料)

ところが、こちらはシンガポールオフィスとなりますので、アメックスと同様の問題である「タイからシンガポールへのコレクトコールの架け方はどうするのか?」が再浮上してしまい、「この番号だけをダイヤルすればシンガポールオフィスに繋がるのか」どうかが分かりませんので、あえてこちらに電話する必要はなさそうです。

次に、病気やケガの場合の連絡先です。

海外メディカルヘルプライン
ケガ・病気などでお困りのとき、電話1本で医療・緊急手配サービスを行います。
1800-600-234(滞在先がタイの場合。無料)
02-302-6535(無料電話がご利用になれない場合)

この番号が架かる先というのが、実際には

損害保険ジャパン日本興亜株式会社
海外メディカルヘルプライン
タイランドセンター

であります。タイ国内通話ですし、日本人担当者が適切に対応してくれますので、安心できます。

万一の場合に備えて、より親切なバックアップ体制が整っているのは、アメックスとセゾンのどっち? ⇒セゾンに軍配

以上検討してきたとおり、アメックスとセゾンのどちらが会員に寄り添い、万一の場合のサービスを整えているかの答えは、言うまでもなくセゾンに軍配が上がります。

「アメックスは海外で力を発揮する」
「デスクが優秀である」

という神話が崩れ去り、その馬脚をあらわしたのでした。反面、本家じゃないから頼りないのかしらと思われがちなセゾンカードですが、実は相当に会員想いのイイ奴であることが判明いたしました。

したがって、海外で万一の場合に遭遇したならば、まずは上記セゾンカードのダイヤルに電話してみてください。きっと力になってくれるはずです。

「ちょっと待ってくれ! セゾンプラチナ・アメリカンエキスプレスって招待制だよね? それなら入会したくても、できないじゃないか?」

これまでその優秀なるポテンシャルをご紹介してきましたセゾンプラチナ・アメリカンエキスプレスですが、おっしゃるとおりの招待制ですから、すぐに入会することはできません。ある程度セゾンカードと取引実績を積んでおく必要があるようです。

なので、すでにセゾンカードを持っているよという方であれば、入会希望の旨を伝えてみてはいかがでしょうか? 招待状がなくても、取得できるかもしれません。

また、セゾンカードを持っていない方であっても、「セゾンゴールド・アメリカンエキスプレス」であれば、すぐに入会することができます。こちらは年会費が1万円(税抜き)ですが、初年度無料のキャンペーンなども頻繁にありますし、海外傷害保険も自動付帯となっているうえ、海外アシスタンスデスクも利用可能ですから、タイへひとり旅する際には、是非とも入会しておきたいカードと言えます。

「ちょっと待ってくれ! アメックスしか持ってないのだが、海外で万一の場合、どうしたらよいのか?」

海外から24時間日本語サポートを宣伝するアメックスのオーバーシーズアシスト。しかしながら、タイ国内からですと「自腹を切って高い国際通話料金を負担するか、国際コレクト通話をさせてくれるタイの電話会社を自力で探し当てなくてはアシストまで辿り着けない」という致命的な欠陥を有していることが判明しております。

しかも、アメックスでは、この点を改善するつもりがないようですので、アメックスの会員としては、予め自衛手段を講じておく必要があります。現状において、アメックスの会員がオーバーシーズアシストに辿り着くためには、次の方法となります。

ステップ1 カード裏面の「海外からの場合」に国際コレクトコールする

実例では、私の電話を受信拒否するという暴挙にでたアメックスでしたが、私の方から、厳重訓戒の上、今後かような狼藉をはたらかぬようにと屹と申しつけておきました。したがって、コレクトコールでも受けてくれるはずです。

ステップ2 要件を伝え、適切なる部署に電話を転送させる

病気やケガの場合であれば損保会社へと、それ以外の場合には適宜の部署へと電話を転送させましょう。たとえば病気やケガの場合、セゾンカードであれば、セゾンを通さず、前述した損保会社に直接連絡しても良いとのことですが、アメックスの場合には、必ずアメックスのデスクを通せとのことでした。この辺りも会員の手間ばかりを増やし、迅速な対応ができていないアメックスには、猛省を促したいと思います。

ステップ3 「どこがオーバーシーズアシストだ? どうやって電話したらよいのか分からず、現実的に利用できないではないか!」と苦情を申し立てる

海外でのトラブルという、非常に不安に襲われる状況の中で困惑させられたと私が窮状を訴えても、アメックスは「オラ知らね。お前が自分で調べろ」というスタンスを続けるようですので、我々の小さな声を大きな輪にして、アメックスの重い腰を上げさせるしかないようです。

【結論】クレジットカードの付帯保険と海外サポートは、使えるヤツなのか?

ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました。ようやく、結論を出す時がやって来ました。それでは発表します。

結論:セゾンカードの付帯保険とサポート体制は優秀で頼りになるヤツだが、アメックスはだらしない

自動付帯する海外傷害保険に、医療用とその他緊急用のサポートデスクを備えているセゾン。他方、完全には自動付帯とはなっていない海外傷害保険に、事実上、利用不可能なオーバーシーズアシストを備えているアメックス。年会費も特典も、いずれもセゾンに軍配が上がりました。これには本家アメックスの百人隊長も、草葉の陰で泣いていることでしょう。

目を覚ませ、アメリカンエキスプレス!

アメックスを愛するファンだからこそ、復権を願わずにはいられません。

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コメント

  1. 大橋徹男 より:

    初めまして、私はタイに滞在中高熱を出したときにJCBゴールドの付帯保険で対応しました、幸い病院がカードの保険会社に連絡してくれ、更に有り難い事に病院側が日本語スタッフを連れてきてくれました、保険会社への対応や受信時の通訳まで全てスムーズでした。タイでは大きな病院では結構日本語通訳がいる様で安心ですね。

    • トラ次郎 より:

      コメントありがとうございました。

      おっしゃるとおりタイでは、まるでホテルかと思われるような私立の巨大病院がいくつかありますね。そこでは日本語を話せる常勤のドクターや通訳の方もあるようで、我々日本人も安心できます。

      高熱時にかかられた病院は随分と手際が良く、JCBの付帯保険は優秀みたいですね。

      また何か情報がございましたら、是非ご教示ください。