これがタイのエナジードリンクだ!

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日本のドラッグストアにいく種類もの栄養ドリンクがあるように、タイでもエナジードリンクは人気商品として販売されています。今回は、タイが世界に誇る各種エナジードリンクの有名どころを、現地レポートいたします。

タイのエナジードリンクは、動物をモチーフにしたものが主流

「こいつを飲んだら元気モリモリだぜ」

消費者にそんな思いを抱かせるには、商品名はもちろんのこと、キャッチなデザインが売り上げを大きく左右することでしょう。

日本の栄養ドリンクにはイラストが描かれたものは少なく、ほとんどが商品名だけを前面に押し出しておりますが、タイのエナジードリンクは、消費者の視覚に直接訴えるものが主流となっております。

猛牛、猛虎、白鮫……、人間が素手で戦っても到底敵わない猛獣たちが描かれおり、そのイメージに沿うたくましい力も、なんだか湧き出てくるかのようです。

それでは早速、一つずつ商品をご紹介いたします。

タイで生まれ、オーストリアで育ち、世界を獲ったエナジードリンク、「レッドブル」

今や、世界ナンバーワンの売り上げを誇るというレッドブルです。すでに皆さんにもお馴染みのドリンクでしょう。

なんでもオーストリアのセールスマンがタイに訪れた際、このレッドブルの元ネタとなっている「クラチンデーン」というドリンクと出合い、

「これは売れる!」

と確信し、販売する権利を獲得。欧米人に合わせた味付け、調合を施した結果、完成したのがこのレッドブルなんだとか。いまや、押しも押されもせぬ世界的ドリンクとして君臨するに至りました。

それにしても、より濃厚な調合が施されてあると思われる左側のエクストラの方が13バーツで、スタンダードサイズの方が60バーツとは、どういう価格設定なのでしょう。質より量が値段のバロメーターなのでしょうか。

こいつが本家本元、「クラチンデーン」だ!

では、レッドブルの生みの親となった本家本元のエナジードリンクをご紹介します。こちらがその「クラチンデーン」です。

本家本元のクラチンデーンとレッドブルとの大きな違いは、炭酸が入っているかどうかということと、甘さの味付けだと思われます。

そしてタイ語なので読めませんが、おそらく「ビタミンB6+ビタミンB12 配合」と書かれているような気がします。

猛牛のイラスト自体はレッドブルと変わりませんが、タイ語オンリーで書かれた表記には、タイ人のアイデンティティや矜持を感じてしまいます。

炎天下の中、建設現場で働く労働者たちの元気の源として大人気となっている商品です。

なお、クラチンデーンとは、「赤い牛」を意味します。お値段は10バーツ(30円)です。

そして、アップグレードタイプがこちらになります。

「モンドセレクション金賞受賞!」的なマークが入った、ワンランク上の商品です。

同じ牛でも、こちらはアーチスト系の「カラバオ」。ロックしようぜ

さて、こちらもモチーフには牛が採用されています。

ところがこの商品、タイ人の熱い魂を内に秘めている、メッセージ性溢れる商品なのです。

なぜなら、タイのロックシーンを長年にわたり牽引してきた大御所、カラバオがプロデュースしたエナジードリンクであり、その名も「カラバオ」です。

タイに横たわる貧困問題などを歌に託し、燃え滾る想いを叫び続けているカラバオ。

彼の歌に共感した、特にイサーンの地方出身者から絶大なる支持を集めています。

レッドブルの商標と比べてもどこか泥臭い印象を受け、水田を耕すバッファローを想起させます。

また、アラフォー以上の方ならば、ファミコンゲーム史上に残る珍ソフト「カラテカ」におけるボスキャラ部屋の牛を思い出させてくれる、ノスタルジックなドリンクでもあります。

こちらもお値段10バーツ(30円)です。

ブルの次は猛虎が登場。「虎だ、お前は虎になるのだ!」

猛獣類と言えば欠かすことができないもの、それは虎であります。

「虎は千里行って千里帰る」といいますが、このエナジードリンクも、一本飲んだらそれくらいのスタミナが漲ってくるよ、とのコンセプトなのでしょう。

この商品名は、「レンギュー」です。その意味を簡単に言うなら「パワフル」だそうです。力こぶを作るポージングをしつつ、店員さんが教えてくれました。

魚類からは、海のギャングが代表します

陸から猛牛と猛虎がご登場されましたので、お次は海の世界を代表して、サメのお出ましとなります。「シャーク」です。

絵柄から推して、ホオジロザメでしょうか。鋭利な歯を持ち、狙った獲物を確実に仕留める獰猛なる海のギャング。

体力の消耗の激しいマリンスポーツに出かける際には忘れずに飲んでおきたい一本です。スピルバーグ監督も「ジョーズニ、デキアガリマシタネ」と気に入ってくれることでしょう。

さてどん尻に控えしは、ネーミングだけで勝負する潔いドリンク

最後にご紹介するのが、タクシードライバーや長距離運転手にファンが多いと聞く、「M-150(エム・ロイ・ハーシップ)」です。

黄色と赤は勇気の印、150ミニッツ戦えますか? という意味ではないとは思いますが、他社製品が軒並み動物をモチーフにした商品を送り出している中にあって、この商品は、シンプルにアルファベットと数字だけで勝負してきました。

保安官のバッジでしょうか、中にMが大きくクローズアップされていますね。調べたところ、特段の意味はなく、単なる商品名に過ぎないとのことでした。

なお、この商品のおかげで、私はタイ語で150を「ロイ・ハーシップ」と呼ぶのだと勉強できました。

さて、以前ドリンクを屋台で売るお姉ちゃんに「M-150とクラチンデーン、どっちがおススメか?」と尋ねてみたところ、彼女は「M-150」を選び、近くにいた親父さんが「クラチンデーン」に一票。

親子で意見が分かれたのですが、激しい議論の結果、クラチンデーンが選出されたのでした。

ただ、選考は僅差であり、この両者がタイのエナジードリンク界を代表するものであることに違いはありません。

お味の方はどうなってるの?

たとえば日本でいえば、リポビタンD、アリナミン、チオビタ、などについて、よほどのマニアでもない限り、味だけで商品を区別するのは困難だと思われます。

タイのエナジードリンクもこれと同じことが当てはまり、私はほとんど区別ができません。

ただ、日本の栄養ドリンクとの違いを挙げるとすれば、タイのエナジードリンクの方が濃厚で喉越しにパンチがあり、暴飲すると体に悪いゾという体のセルフジャッジが働く感じがします。2本目を飲もうとすると、体がなんとなく拒否するのです。

確かにタイ人も「何本も飲んでは体に毒だ」と言っていました。

たまに飲む、くらいが丁度よいと思われます。くれぐれも1日に2本3本と続けて飲まれることは避けた方がよいでしょう。

おまけに本格的な滋養強壮ドリンクをご紹介

これまでご紹介してきたタイのエナジードリンクは、10バーツと手頃な反面、健康への影響も懸念されるところです。

でも、これからご紹介する滋養強壮剤は、これまたタイでは大変ポピュラーな商品です。日本で入院患者のお見舞いに果物かごを持参するように、タイではこれを贈るのだそうで、高い市民権を得ております。

はい、出ました「ブランズ」です。原料は鶏で、ボイルを用いてエッセンスを抽出するとのこと。

ラベルにも「エッセンス オブ チキン」と記されています。ムエタイの選手も栄養補給に用いるのだと聞いたことがあります。

私は以前、バンコクの街歩きに疲れたとき、疲労回復を狙ってこれを試飲してみたのですが、はっきり言ってマズイです、後味が特に。

なので、もしお試しになるのであれば、水を用意されることをおススメします。口の中にマズイ後味が残らないように、水で流し込むのです。

ただ、変に味付けしてマズさを誤魔化していない分、本当に滋養強壮に効果があるとも考えられますね。

マズさでは抜きんでているノーマルなブランズの他にも、各社から同様のコンセプトの元、たくさんの種類が販売されています。私は今回、次の2つを購入してみました。

まずはこれです。ツバメの巣が入った高級品になります。

パッケージからして、タイ人の大好きな光輝くゴールドが用いられており、プレミアムな商品であることが一目瞭然となります。

しかも、イケメン俳優の肖像画つきで、ご婦人層の購買意欲を掻き立てます。事実、ツバメの巣は、美容にも効果があるとのことです。

お味の方ですが、中はゼリー状になっていて、少し甘みがありました。すごくおいしい、という訳ではありませんが、マズくはありませんでした。

お値段は、確か95バーツ(285円)だったかな? すみません、失念してしまいましたが、他の商品と比べて、お高くなっておりました。

そして、もう一つがコレです。

ビタミンAをフィーチャリングしたベリーベリーな商品です。

中身はドロドロっとしており、少し甘酸っぱい感じです。こちらも全然マズくはありませんでした。お値段は、確か35バーツ(105円)ほどでした。

さて、これまでご紹介してきたドリンク類ですが、見ているだけでも楽しくなってきませんか?

タイに行かれたなら、タイ料理だけではなく、ぜひこれらをお試しになってみてください。

【2019年 6月 追記】 新商品を試飲してきました

ご紹介した商品の他、別のエナジードリンクを見つけたので、さっそく試飲してきました。

まずは、すでにご紹介した「シャーク」のアップグレード版です。

サメの背びれの辺りをよーくご覧ください。見慣れない山菜のようなものが描かれていますよね。これこそが、タイ原産の黒生姜、「クラチャイダム」だそうです。

「はて、クラチャイダムとは何ぞや?」

はい、「クラチャイダム」とは、タイでは昔より精力増進や滋養強壮に珍重され、今日では勃起不全にも効果ありと期待されているショウガ科の多年草であります。

主成分のフラボノイドがもたらしてくれる恩恵は、男性だけにとどまりません。抗酸化作用による肥満防止や美容効果は、女性にも多くのメリットをもたらしてくれるのです。

すでに、このクラチャイダムの優秀ぶりに目を付けた日本企業たちが、こぞって商品を開発し、多くの中高年リピーターを獲得していると聞きます。

マカ超えの強力パワー!活力サプリメント【クラチャイダムゴールド】

そんなタイ出身の優等生である「クラチャイダム」を、地元タイのエナジードリンク会社も見逃すはずがありません。

海のギャングに山の優等生を配合して誕生したのが、この商品だという訳です。

お味の方ですが、特段のコメントはありません。「あぁ、タイのエナジードリンクだな」って感じでした。

さて、次のドリンクをご紹介しましょう。こちらは、「Phar-ya-Nak」という商品です。

タイの神話に出てきそうなイラストが目を引く商品ですが、この商品名は「大きなヘビ」を意味するそうです。日本でいえば、龍に該当するのではないでしょうか。

そして、ここにも謎の山菜が描かれています。

私はクラチャイダムかと思ったのですが、さにあらず。タイ人に尋ねてみますと、このイラストは「蒸留したガラナと天然のカフェイン配合」を意味しているのだそうです。

試しに飲んでみたところ、この商品はたいへん癖のある味がしました。蒸留ガラナと天然カフェインの相乗効果により、かなり薬草の香りが漂うハービーなドリンクだったのです。

似通った味付けのエナジードリンクの中にあり、異端児的な風味をもつ一本であると言えましょう。

【2019年 9月 追記】 新たに試飲しました

タイにはたくさんのエナジードリンクが販売されております。用法用量を厳守しなければ却って健康を損ないますから、試飲するにも注意が必要です。今回は、次の3つを試飲いたしましたので早速ご紹介に移りましょう。

こちらは、クラチンデーンの最上位クラスの商品で、朝鮮人参が配合されております。デザインもスタイリッシュであり、高級志向で売り出されています。ですから、フタを開けるのにもビニールの包装紙をわざわざ剥がす必要があるくらいです。ただ、お味のほどは、特段変わっている訳ではありませんでした。

タイ人の女子大生にこの商品について尋ねてみたところ、「何これ? 知らなーい」と信じられないような回答が返ってきました。やはりエナジードリンクは男の飲み物のようであり、うら若き乙女たちには無縁の飲料であるようです。

それなら、この商品はどうでしょうか。お値段も10〜15バーツですから手軽に購入できます。

コラーゲンやビタミンCを高配合した女性にも嬉しい美容ドリンクです。

「黒いビン容器のドリンク = 労務者の飲み物」

というマイナスイメージから逃れるためでしょうか、容器も瓶ではなく柔らかみのあるプラスチックを用いた点が女性を意識した作りになっています。ただ、お味の方はマイルドな味わいながらも、一般的なエナジードリンクと同様のテイストでした。

同じシリーズの別商品には、こんなものもあります。

先ほどご紹介したクラチンデーンと同様に朝鮮人参が配合されております。タイのエナジードリンク業界において朝鮮人参がトレンドになっているのか分かりませんが、これを配合したドリンクを多く見つけることができます。

キャンペーンガールも「人生に限界なぞ無いわ」と頑張っていました。

【2020年3月 追記】 別商品のご紹介

Mー150のパワーアップ版商品を2本見つけてきました。以下にご紹介いたします。

流行に乗り遅れるな! との号令のもと、こちらも噂の強壮剤クラチャイダムが配合されています。さらに、蜂の巣までが描かれており、みつばちハニーの栄養素も加えられていることがうかがい知れます。

そしてこちらの商品は、大胆にも「150」の数字を排除しました。黒をメインカラーとする一方、逆にM−150のイメージカラーである黄色を挿し色として使用した、野心作です。

デザインを見ますと、それはあたかも闇夜を切り裂くイナヅマのようでもあります。

「ま、待てよ! そうだったのか!」

私はある事実に気づかされました。黒と黄、そしてイナヅマとStormから導き出される、ある男。その名は……

風雲昇り龍  天龍 源一郎

このドリンクの開発者は、天龍源一郎の激しいファイトに感銘を受けた結果、彼をオマージュするエナジードリンクを完成させたのではないかと推測します。どうです、今にも「サンダーストーム」の雷鳴が聞こえてきませんか?

UN(うん)、そのとおりだと思う」

と同意してくれる方、あなたは話せる人です。戦いを目前に控えた戦士たちへ、グイッと飲み干していただきたい。そんな一本です。

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コメント

  1. […] (出典:歩くぞバンコク | これがタイのエナジードリンクだ!) […]

  2. 匿名希望 より:

    M-150は「エムロイハーシップ」ですよ。